糖尿病の健康管理

糖尿病の原因は、体質+習慣

インスリン非依存型糖尿病

成人の糖尿病の95%以上を占めるインスリン非依存型糖尿病は、生まれつきの体質に過食、肥満、運動不足、ストレスなどが加わることで起きます。多くは中年以降になって発病します。

人間の体質は生涯変わることはありませんので、いったん糖尿病を発病した人は、その治療は一生涯続けなければなりません。

「食事」「運動」「薬物」が3本柱

糖尿病治療の三本柱は、食事療法、運動療法、薬物療法になります。

食事療法の基本

糖尿病の食事療法では、最初に自分の1日の摂取総エネルギー量を知らなければなりません。

その計算方法は少々複雑ですが、病院の医師が指示してくれるはずです。

指示されたエネルギー量には、1日の仕事や運動に必要な栄養をすべて含んでいますが、肥満している人の場合は、減量のために少なめの指示が出されると思います。

「単位」とは

糖尿病の食事療法では「単位」という言葉が使われます。1単位というのは、80キロカロリーに相当します。

80キロカロリーという数字ははんぱな感じがしますが、日本人の多くの食品の常用量が80キロカロリーとなっているために、これを一つの単位とすると、いろいろな食品との交換が便利と考えられて決められました。

糖尿病食事療法のための食品交換表

日本糖尿病協会が発行している『糖尿病食事療法のための食品交換表』という本には、各種食品の1単位に相当する重量が記載されていますので、手もとにおいておおいに活用して下さい。

実はこの本は昨今のダイエットブームを反映して、健康な人々にも広く読まれており、隠れたロングセラーになっています。

男性は外食、女性は間食がネック

食事療法がうまくいかない主な原因は、男性では外食、女性では家での間食のようです。外食の中にはアルコールも含まれます。

外食は高カロリー

一般に外食のメニューは健康な若者を基準につくられているものが多く、かなり高カロリーになっています。1人前の料理でしたら、その2~3割くらいを残すのが無難なようです。

女性の場合は、家での間食にくれぐれも気をつけましょう。

運動療法

糖尿病の人に運動がすすめられる理由は、インスリンの働きを回復できるからです。

インスリンの回復

糖尿病になると、インスリンという血糖値を下げるホルモンの機能が低下します。ところが全身的な運動を長期間続けていると、低下していたインスリンの働きが復活し、その結果として血糖値も改善されます。

また運動には、糖尿病の人に多い動脈硬化を予防する効果もあります。糖尿病との闘いには時間がかかることもありますが、ぜひ頑張って下さい。